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    2008年3月27日〜30日、アメリカ、ニュージャージーの セント・マルグリット教会で行われた、 North American Frame Drum Association主催の NAFDA フレームドラムフェスティバル2008に参加した。

    マンハッタンは2年前に行っているが、そこから車で1時間も かからないだろうに、ここニュージャージーは自然に囲まれた 静かで爽やかな場所だった。

    何時の間にかアメリカにはフレームドラマーの友人が増えた。
    今回、このイベントを主催したスコット・ロビンソン氏とは 何年にも渡りフレームドラムを通じて親交を深めてきたし、 尊敬する師であるグレン、そしてローリー、 ロスで仲良くなった女性フレームドラマー達とも再会した。
    そしてアンドレア・ピッチオーニ氏、ディビッド・クッカーマン氏、 グレン・フィッティン氏とはメールを通じて交流していたが、 ようやくmeet in person出来たね!とハグし合えた。

    イベントの内容は講習会的要素が強いもので、 世界各国から講師として招かれた有名フレームドラマーの ワークショップやコンサートを通じて、 現在進行中のフレームドラム界の様子が一望出来る。

    マーラ・リーさんのフレームドラムイントロダクションに始まり、
    アンドレア・ピッチオーニ氏のイタリアンタンブレロWS、
    ディビッド・クッカーマン氏のペルシアンテクニックを フレームドラムに導入するWS、
    アボス・コシモフ氏のウズベキスタン・ドイラWS、
    ミシェル・バクルーク氏とユーシフ・シェロニク氏によるリクWS、
    スコット・ロビンソン氏とグレン・フィッティン氏による 新しいフレームドラム奏法WS、
    ドラムループ、パンデイロ、バウランなど ありとあらゆるフレームドラムのWSの他、
    カンジーラやイタリアンタンブレロには欠かせないダンスである、 タモリアータの研究発表と実践講座、
    そして夜はグレン・ベレズ師を始めとして きら星のごとくの著名フレームドラマーのコンサートと、 本当に朝の9時から夜10時半すぎまで、 まさにフレームドラム漬けのプログラム。

    圧巻だと思ったのはアボス・コシモフ氏。
    初めて生の演奏を聴き、ドイラのテクニックをWSで教わったが、 超絶技巧を支える繊細な音や指遣い・・・ 例えば両手の薬指、中指のDumの使い分けなど、 中央アジアのドラムテクニックの発達の凄さに、 あらためて敬服し、開眼した瞬間だった。
    イランでダフやトンバックを習った時もそうだったが、 まさにこれは習って来ないとわからないと思った。

    マエストロ・ミシェルの存在感と貫禄にも圧倒された。
    リクという楽器はオーケストラのコンダクターである! という信念と自信が氏の体中から漲っている。
    WSでは私は口承で伝えられる日本の古典芸能を思ったが、 まさに「さあ、やってごらん」と言わんばかりに、 氏は数々のテクニックを披露し、参加者を促す。

    しかし別室で私がディビッド・クッカーマン氏とリクを 演奏していた時のこと・・・
    そのリズムと音を聞きつけたのか、マエストロが現れ、 左手でミュートしているジングルの繊細なテクニックを 教えてくれた。
    マエストロ自らの個人指導で私は緊張してしまったが、 大変に良い経験をさせてもらえた。

    アンドレア・ピッチオーニ氏からはタンブレロの 個人レッスンを受けた。
    今までどうしてもわからなかった三連の 手の返しのツボを教えて貰え、
    あっという間にマスター。
    会場で私がタンブレロを叩いていたら、スコット・ロビンソン氏から 「はるひは何時の間に出来るようになったんだ」と言われ、 ドラムメーカーのクーパーマン社長にも 「はるひはタンブレロ奏者になるのかい?」などと言われた(笑)。
    指導法が良いと生徒がすぐにマスターするという好例だろうか?

    アンドレア氏に「踊りと一緒だと分かりやすかったから、 そう教えるといいんでは」と提案したら、 早速、その後のWSでは踊りのステップを踏みながらの指導。
    私のようなタンブレロ初心者のフィードバックでも 取り入れてくれるところに、大物の器を感じた。

    コンサートでは再びアボス・コシモフ氏に圧倒され、 我がグレン・ベレズ師とローリーさんの息の合った演奏に感動し、 そしてなんとグレン、シェーン、ユーシフの三人で、 ハンドダンストリオを再現してもらえたのには感激した。

    マエストロ・ミシェル率いる楽団で聴くレバノンの調べでは、 本当にリクが全てを率いている様子を実感した。

    イベント外での仲間との交流も楽しかった。
    朝、会場に着くと、奥の礼拝堂から歌声とドラムが聞こえる。 何かしら?と思って行ってみると、 参加者が集まってドラムを叩いて歌っている。
    あまりの美しさに私も思わずアドリブの歌とリクで参加。 緩やかで優しい気持ちをシェア出来て、 最高に幸せだった。

    ダイニングでも楽しい交流会。
    やはりアメリカ本土の出席者がほとんどで、 アジアからは私1人だったが、 それでもスペイン、ドイツ、メキシコ・・・と世界からの参加者も。
    会場となった教会のシスターは、 「こんなに平和で素晴らしい国際イベントをここで開催出来て、 なんて幸せなのでしょう!」と大感激していた。

    確かに平和で幸せ・・・ フレームドラマーはみんな良い人ばっかり! ここは天国だよ!
    私が言うと、みんなも納得。
    本当に私は日本に居るときよりリラックスしていた感じがする。 大好きなものに包まれている喜び・・・ 現実を全て忘れて、フレームドラムに浸り切れた3日間だった。

    最終日のハプニング。
    修了書の授与の時に、参加者のうち3人に特別プレゼントが贈られることになった。
    二人は小さな布製ケースだったのだが、 なんと特賞の木製ウドゥが私に当たってしまったのだ!
    「えー、これを日本まで持って帰るの?」と言うと、 「持てなかったら送ればいいよ」とみんな口々に言ってくれ、 なんとかスーツケースにスペースを作って持ち帰ることになった。

    icon
    特賞の木製ウドゥ

    後でもう一人の主催者であるグレン・フィッティン氏が 「僕達ははるひにウドゥが当たってくれて良かったと思うよ」 と言った。
    アンドレア・ピッチオーニ氏とは長い時間、 音楽とフレームドラムについて話し合ったのだが、
    「フレームドラムは世界中に存在している楽器で、 奏法も様々だけれど、その根底には女性が演奏し、 シャーマニズムとも関係していたという共通の歴史がある。
    僕達はフレームドラムというこの平和な楽器を通じて、 今、ひとつになることが出来ると思うんだ」 と言った。
    そして 「アメリカとヨーロッパはつながり始めている。
    そしてアジアが繋がれば、世界は1つになれるよね」・・・

    みんな私がやろうとしていることを理解してくれていると思った。 案外、私以上に理解して応援してくれているかもしれない。

    私に科せられた役割の重さ・・・。
    しかしそれは楽しい重さだ!
    この平和で素晴らしい楽器を広めていける喜び!
    単に楽器を演奏するというだけでなく、
    世界につながり、歴史につながり、平和につながれる喜び!
    それをぜひ日本の地で フレームドラムに興味を持ってくださった方々と分かち合いたい!



    時間、人種、国境を越えて、 今私たちは根源につながる旅を始めた。
    フレームドラムはそのメタファーだ。
    私はこの楽器に導かれていると思った。
    しかしこれからは私も導いて行く側に参加しなくては。
    平和と愛で世界中を満たせるように・・・。
    世界が1つになれるように・・・。




    文責:Haruhi Taniguchi



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