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    夕暮れのニューヨークは車でごったがえしていた。
    グレン・ベレズ氏の教室にほど近いアパートメント・ホテルに 荷物を降ろすと、即座にスーパーマーケットに買い物に出た。
    明日からアメリカ東海岸を行ったり来たりの大移動が始まる。

    翌日、1年ぶりの再会に熱いハグで出迎えてくれたグレン氏。
    前回教えた所まできちんと覚えていらして、 「はるひは進度が速い」と誉めてくださり、いたく恐縮。 また新しい課題を頂き、完全マスターを誓う。

    今回のツアーではグレン氏のコンサートに同行出来たのが 一番の収穫であったと思う。
    ニューヨークからバーモントまで氏の車で移動。
    車内でも繰り広げられたソルカットゥレッスン。

    「今日、私はあなたのローディよ」と言うと、にっこり微笑み、 ステージ上の楽器のセッティングなど手伝わせてくださった。
    リハーサル、マイクチェックと全て見ることが出来たわけだが、 日本での感覚と違うと思ったのがリバーブのかけ方。
    よく、アメリカでミックスダウンしたものは音が違うと聞くが、 こういう所に音の好みの差が出るのだと実感した。

    コンサートは・・・それは素晴らしいものだった。
    ミキサー席に陣取った私は一部始終、 グレン氏とローリーさんのパフォーマンスに釘付け。
    フレームドラムとボイスのみという形態ながら、 アメリカン・エンターティンメントの奥深さを見た気がした。

    会場ではクーパーマン社の社長にお会いして、 新作のリク(今日出来たてほやほやとか!)も拝見出来た。

    バーモントから戻った翌日、アムトラックでワシントンDCへ。
    スコット・ロビンソン氏からお招きを受けたのだ。
    ワシントンDCはさすが首都という感じで、街が美しい。 地下鉄もとても綺麗だ。

    スコット氏が音楽担当で出演しているショーを拝見。
    パーカッション2人にチェロという、こちらも渋い編成。
    首都ワシントンにホールを持つ、 シェイクスピア・シアター・カンパニーの公演は、 日本で言えば劇団四季か宝塚の公演と言うところだろうか。
    ここでもアメリカン・エンターティンメントの真髄を 感じさせてもらった。

    スコット氏のご紹介で、友人のパンデイロの名手、 ブラジルから来たジルベルト・キャンペロ氏の レッスンを受けることも出来た。

    スコット氏に従ってワシントンDCからボルチモアへ。
    スコット氏は南インドに研究のため滞在されていたため、 カンジーラなどの奏法のエキスパートである。
    まずは何をトレーニングすべきか、貴重なアドバイスを 沢山頂くことが出来た。

    ボルチモアから再びニューヨークに戻った私は、 メトロポリタン美術館を訪れた。
    つぶさに見て回ろうと思ったら、2〜3日はかかるであろう この世界的にも1,2を競う超巨大な美術館へ 足を運んだ目的は、ただ「フレームドラム」である。
    ここへ来れば沢山の出土品に出逢えると思ったからだ。

    私の足は導かれるように巨大な展示室を進んでいく。
    エジプトの展示館でフレームドラムを持つ人の 壁画を発見した時は踊り出したいような気持ちになった。
    続いてギリシア。
    何百と並ぶ壺からフレームドラムの書かれたものを発見。
    他の会場でも膨大な絵画の中から、 どうして見つけてしまうんだろう?と自分でも不思議なくらい、 フレームドラムが描かれたものを見つけてしまう。

    楽器の展示も膨大な数に上る。
    しかしその中で民族楽器のコーナーから 沢山の歴史的なフレームドラムを発見。
    感激で写真を撮る手が震えてしまったくらいだ。

    昼下がりのセントラル・パーク周辺はのどかで、 思わず新宿御苑を思いだしてしまった。
    東京はとてもニューヨークに似ている。
    と言うより、非常に多くのものを日本は アメリカから取り入れて発展して来たのだなと、 移動中のアムトラックや車の中から見ていて思った。
    これからは日本ももっと独自の文化を発信して行かなくては。
    そういう時に来ているのかもしれない・・・。


    大急ぎで駆け回ったアメリカ東海岸。
    第一線のフレームドラマーから素晴らしい経験と 貴重な勉強を沢山させてもらった。

    現在、フレームドラムの中心はアメリカと言っていいほど、 グレンの編み出した演奏法はクーパーマン社の 素晴らしいドラムと共に発展を続けている。
    そしてミラクルテクニックの奏者も数多く存在する。
    そんな世界レベルの演奏を間近で経験出来た私は とてもラッキーだったし、 これからの学習方法も含め数多くの収穫を得た。

    帰途、ニューアーク空港へ向かうタクシーの中で運転手が、 「○○というデパートには行った?」と聞いた。
    「行っていない」と答えると、 「なんでニューヨークに来たのに行かないの? 外国人なら割引があるのに」と怪訝そうな顔をしていたが、 私の目的はただひとつ、「フレームドラム!」だ。

    アラスカ〜ロシア上空を飛んでいた時、 凍土が広がる平原が国境など関係なく続いているのを見て、 「世界はつながっているんだな」と実感した。

    何故私がフレームドラムに出会い、 こんなに夢中になってしまったのかわからない。
    しかし人類史の始め頃から存在し、女性によって演奏され 平和な時代を築いてきたこの楽器を、 21世紀という人類の岐路にさしかかった時代に生きる私が 再び手にしたということは、 何らかの意味があることなのかもしれない。

    フレームドラムを求める旅は、 私自身のルーツを探る心の旅とも言える。
    これからもフレームドラムに導かれるまま、 世界中を旅して回りたい。

    文責:Haruhi Taniguchi

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